入院患者様・ご家族への説明パンフレットのデザインリニューアル


●仕 様:A4 /8P/フルカラー
●種 類:入院案内パンフレット
●事業内容:長期療養型をはじめとする、介護・福祉医療の提供
●制作目的:入院に際する詳細説明用
●配布対象:入院希望者様
●制作期間:約2月半
●作業内容:ヒアリング/お打ち合わせ/企画・構成(レイアウト構成案)/誌面デザイン/リライト/文字校正
入院案内パンフレトとは、入院が決まった患者様・ご家族に、入院の手続きや準備、費用、さらには入院中の規則などをお知らせするための冊子です。
これまで使用されてきた入院案内パンフは、すでに長期間使用されてきたとのこと。
大切なことが書いてあるものの文字量が多くなかなか読まれないという点と、今の時代に合わせてデザインもリニューアルしたいというご希望でした。
パンフレットの表紙は、優しい印象と清潔感を重視


まずは、パンフレットの顔である表紙です。
旧パンフレットでは、病院の外観とともに、手のひらで「生命」を守るイメージを体現した写真を組み合わせていました。
これは病院の理念である「やさしく”生命”をまもる」を表現した写真であり、上部の理念コピーと連動しています。
ただ、そう説明されればわかるものの、初見ではやや唐突感がある写真の組み合わせにも感じられることをお伝えいたしました。そこで、ガラッと印象を変えるためにご提案したのが、右側のイラスト案です。
新デザインで使用したイラストは、実は、クライアントである法人のロゴマークです。
このような優しく、カラフルで、印象的なイラストを使わない手はないと考え、ご提案しました。
本当に素敵なロゴマークだったので、デザイナーさんとも「これだけで表紙、成立しますよね」と意見が一致。
大きすぎず、小さすぎず、あえて少し右側にはみ出させるレイアウトにして、インパクト・広がり感を表現しています。
そして、カラフルなイラストを活かすだけでなく、病院の広報物では清潔感も重要であることから、背景は白一色に。
余白スペースには、あえて縦書きにして目に入りやすくした理念コピーを配置。「生命」の文字を青と赤のグラデーションにすることで、メインイラストとも連動させています。
そして、実は結構、重要なのが冊子のタイトルです。
旧パンフレットにも「入院のご案内」と上部に書かれていますが、すぐ下に理念コピーが配置されているため、視線がそちらび移りがちです。
つまり、「入院のご案内」という文字が読み飛ばされやすいレイアウトなのです。
デザインに意識が向いていると、冊子のタイトルは意外となおざりにされがちですが、そもそも「何の冊子であるか」を示したタイトルは、ある意味、理念やデザインよりも重要といえます。
大きな文字サイズと装飾を省いたデザインで、目立つように「入院のご案内」と入れました。
パンフレットの中面では、余白とフロー図を使い読みやすさを優先


中面では、特に「読みやすさ」に重点を置きました。
パンフレットの性質上、どうしても文字量が多くなるのですが、ぎゅっと詰まった文字の羅列は「読む気」を削ぎます。
できるだけ余白をつくり、手続きに関する文章などはフロー図に変換することで、初見でも見やすく、読みやすい誌面に仕上げました。
もちろん、上記の旧中面(左)の内容が、すべて新中面(右)に入っているわけではありません。
バランスの良い文字量で誌面を組めるように、全体的な「ページネーション」から見直し、ページ内容を入れ替えています。
編集的な視点で、適切なページに、適切な内容を配置すれば、内容・文字量を大きく変えることなく、こうした誌面のリニューアルが可能になります。
パンフレットデザインのリニューアルは、構成から見直すのがポイント
デザインのリニューアルというと、「外面」「装飾」だけを新しくするイメージがあるかもしれません。
もちろん、本当に外見だけを新しくしたい場合は、それで問題ないでしょう。
でも、これまでの私の経験上「デザインがイマイチなので新しくしたい」というご依頼でも、改めてヒアリングしてみると、内容、つまり冊子の構成自体に改善点が見受けられるケースがほとんどなのです。
一冊の中でページの順番を変えたほうが良い場合もあれば、1ページの中でレイアウトを変えたほうが良いケースもあります。
いずれにしろ、パンフレットの「デザイン」は、載っている内容(情報)をわかりやすく届けるための「機能」です。
つまり、デザインは掲載内容と連動しているのです。
冊子のデザインをリニューアルしたい、と思われたら、編集的な視点で構成から見直してリニューアルされると、よりスムーズに、そして見た目も中身もブラッシュアップできるはずです。

